忍者ブログ

* Blue and White *

本家の方からただいま絶賛お引越し中。 携帯の方には申し訳ないですが、PCもしくはスマホからの閲覧を推奨しております。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

3話

Happy time
~The day which can be passed with everybody ~



ねぇ、ユーリ……?

俺はあなたがとってもとっても大切で。

だからこそ俺の手で必ずあなたを守ると言ったのに。

あなたはこの世界から一人で消えてしまって、とても悲しかった。

でも、あなたはこの世界に見えない姿で彷徨っていた。

姿は見えなくても傍に居てくれるなら俺は嬉しい。




--**--**--**--**--**--**--




ユーリがこの世界にまだ居るという事実を知ってから、俺の日課は元に戻った。

例え姿が見えていないとしても、この世界にユーリはいるのだから。



そして、次の日。

朝になったのでいつも通りユーリを起こしに部屋まで行った。

そして、そこで俺は驚くべき体験をした。



「この部屋にいるか分からないですが……起きてますか?」



ユーリに声をかけて部屋に入る。

いつもなら”おはよー、コンラッド!”と返してくれるユーリの姿はない。

この世界にまだ居るというのにやっぱり姿が見えないのは寂しい。


とりあえずロードワークに出掛けようと思ったものの、困った事にどうやって一緒に走るかは考えてなかった。

そんな時。 突然肩を2回、誰かに叩かれた。



--**--**--**--**--**--**--



ユーリの事を考えていて人の気配にすら気付けなかったというのか。

驚いてバッと後ろを振り返ったが、誰も居なかった。

けど、変わりに【って、う…うわ……痛ぅっ!!!】とユーリの声が聞こえた。



一瞬、腕に何かが当たる感触がしたんだ。

……これは、間違いなくユーリだ。

おれは気が付いたらユーリの名前を呼んでいた。


返事がないのは分かってた、けど名前を呼ばずにはいられなかった。

しかし予想とは反対にユーリの声が再び聞こえた。



「お、おれはココにいるよ、コンラッドっ!!!」



でも声が聞こえるばっかりでユーリの姿は見えない。

いや、まてよ……声のする方にユーリが居るという事だよな。

……とすると、ユーリは今そこに……ユーリは俺の目の前に居るんだ。



--**--**--**--**--**--**--



「ユーリ、大丈夫ですか? お怪我は?」

「大丈夫だよ。ってか、俺の声…聞こえてるの?」

「ええ、今のところは。 以前はユーリの声は聞こえてなかったんですけどね」

「そっか、でも声が聞こえるようになって良かったぁー。」

「俺もですよ、ユーリ。 あなたが傍にいるって実感できて幸せです…本当は姿も見えたらいいんですけどね」



声が聞こえる、それだけで嬉しくってついついユーリと会話が弾んだ。

ユーリも声を聞くだけでは元気そうで、とっても安心した。



「でも突然話せるようになるなんて…あ、もしかしてっ!!」

「……ユーリ?」

「いや、さっきコンラッドに触ろうとして力を込めたんだけど…ちょっと力み過ぎたかな?」



ユーリ曰く、魔力を使うように力を入れると物に触れるようになるらしい。

それで俺の肩を叩いたんだってユーリは嬉しそうに語った。



--**--**--**--**--**--**--

拍手[1回]

PR

訪問ありがとうございます!

アクセスカウンター

お友達リンク

サイト内の検索

Copyright ©  -- * Blue and White * --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]