忍者ブログ

* Blue and White *

本家の方からただいま絶賛お引越し中。 携帯の方には申し訳ないですが、PCもしくはスマホからの閲覧を推奨しております。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

* たなばた *


夜空にはキラキラと輝く星の帯がどこまでも続いていました。

それは離ればなれになった織り姫と彦星が唯一出会える日。

だけど、会えるのもたった1日で。

また、長い長い別れが待っている。


だから


短い時間でも長く一緒にいられるように……

橋が繋がったときにすぐにあえるように……

一番愛おしい人に会うために橋の上を駆けていく。


そばにいる間はとても幸せだから。












「陛下、そんなところにいつまでも立ってたら風邪をひきますよ?」

「だぁ~……陛下って呼ぶなよ名付け親のくせに!
 それに今日は暑いくらいだし、濡れてちょうどいいょ」

「つい癖で……。すいません、ユーリ。それはそうと、空に何か見えますか?
 さっきからずっと見ているようですけど……」

「……うん。ちょっと……。
 ほら、地球じゃ今日は七夕っていう日でさ。
 1年に1回だけ織り姫と彦星が出会える日なんだ……。
 だから、こっちの世界にも天の川ってあるのかと思って見てたんだ」

「七夕……ですか?」

「うん。コンラッドは知らないんだっけ?」

「はい、日本にはあまり長く居なかったので……名前だけなら聞いたことがありますが」

「そっか……」

「折り紙と人星……でしたっけ?
 どうして2人は離ればなれになっちゃったんです??」

「織り姫と彦星……。2人は恋人同士だったんだけど、
 あまりにも2人の仲が良すぎるから神様に引き裂いたんだってお袋が言ってた」

「恋人同士だったのに……?」

「うん。
 あまりにも2人が時間忘れて遊んでばっかで、仕事をしてなかったから……
 怒った神様が2人の家の間に大きな川を作って渡れなくしちゃったそうだよ」

「そうだったんですか……」

「あっ、ごめん…何か暗い話をしちゃって」

「いえ、別にかまわないですょ。
 ユーリの育った国のことを知れて嬉しいです」

「なら良かった。
 よしっ!!じゃぁ血盟城に帰るとするかぁ~!!!
 ……って、ぁれ? もしかしてココは……」

「はい。ここはヴァンダービーア島の……モルギフがいた湖です」

「やっぱり!? 眞王も落とす場所くらい固定して欲しいよなぁ~。
 でも……」

「……でも?」

「山の上だけあって星の眺めもサイコーっ!!!
 今回ばっかりは感謝かな?」

「そうですね (にっこり)」

「あっ!! 笑うなよ、コンラッド~!!
 どうせガキだなぁ~とか思ってんだろ?」

「いぃぇ。 そうじゃなくて……。
 眞王のおかげでユーリと2人きりになれて俺も嬉しいな、と思って」

「ばっ!!!別に……お、おれは嬉しくなんかないぞっ!!」

「ユーリ、そんなに照れなくても誰も見てませんから」

「て、照れてなんかねーょ////」

「 …………(くすっ)
 それにしても、織り姫と彦星って可愛そうですね…。
 愛し合ってるのに離ればなれになってるなんて。
 俺だったら意地でもその川を泳いででも会いに行きますよ」

「可愛そう? おれ…そんな風に考えたことなかったな……。
 引き裂かれたのは可愛そうとか思うけど、そのあとは神様だって優しいだろ?」

「……え?」

「だってさ、1度も会えないわけじゃないんだし。
 会うまでの時間が楽しみ~ってこともあるだろうしさ」

「そうですけど……」

「ほら、前にコンラッドが言ってただろ?
 離れてたって心は繋がってる……って、さ」

「確かにいいましたけど…俺は側にいれるなら居たいですけどね。
 だって2人は同じ世界の中で生きているのでしょう?」

「おれだって!! ……一緒にいられるくらいならずっと側にいたいと思うよ。
 でも、仲が良すぎて引き裂かれるくらいなら……
 仲良くしない方が良いのかな……って思ってさ………」

「………ユーリ?」

「だって……あんまり仲がいいとまた離ればなれになるかもしんないだろ?
 ま、前みたいにコンラッドがおれの前から姿を消して……
 帰って来なく、なるんじゃないかって………」

「…っ!!
 俺はあなたの側からもう絶対に離れませんよ、ユーリ。
 お願いだから、泣かないで…?」

「泣いてないよ……ただ、あの時のこと思い出しちゃって。
 大丈夫、コンラッドはいなくならないもんな!!」

「えぇ、神様が離れろって言われたって離れないですからね。
 こうやってギュッって…ずっと抱きしめてますからね」

「いや…くっつきすぎはダメでしょ……」

「さぁ、星もいっぱい見たことですし。
 宿まで歩きましょうか」

「そうだな!!」






「なぁ、コンラッド……」

「はい」

「明日から執務サボんないで頑張るから……。
 またキャッチボール、しような!!!」

「もちろん、喜んでぉ相手をさせていただきますよ」

「ずっとずっと一緒だからな!」

「えぇ、ずっと一緒に、ね」





「………おかえりなさい、ユーリ」

「うん、ただいまっ!!!!」









夜空にはキラキラと輝く星の帯がどこまでも続いていました。

それは離ればなれになった織り姫と彦星が唯一出会える日。

会えるのもたった1日だけど。


それでも


短い時間でも一緒にいられるだけで……

愛しい人と一緒にいられるだけで……

2人はとても幸せで………

別れは悲しいけれど、会えなくなるわけじゃない。



きっとまた会えるから



笑顔で2人は別れを告げ、元来た道を引き返していく。





― ぉしまぃ ―





-***-***-***-***-***-***-***-***-***-***-***-





あとがき


本当はもっと、こう…なんというか、ほんわかした感じにしたかったんだけど。
書いてて自分でも何が書きたいのかよく分からなくなりました★滝汗

きっとコンラッドとユーリが2人のようになっても会えると信じてます!!!
コンラッドなんて泳いで渡りそうですしね☆笑

……っていうか、七夕の話なのに織り姫と彦星があんまり出てきてないし!!!(←
七夕の由来すら違ってると思うけど……☆(ぃぃのかょ

いっそパラレルで書いた方が良かったかな?
織り姫 → ユーリ
彦星  → コンラッド   風に。

誤字脱字などありましたらこっそりご報告くださいねvv笑


それでゎ、最後まで読んでくださってありがとうございました↑↑



2007.07.05

拍手[0回]

PR

訪問ありがとうございます!

アクセスカウンター

お友達リンク

サイト内の検索

Copyright ©  -- * Blue and White * --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]